Moon to Mars Innovation

Moon to Mars Innovationについて

 宇宙探査イノベーションハブが新たに開始する研究制度 「Moon to Mars Innovation」では、JAXAと民間企業等の月探査へのニーズ等を踏まえ、出口戦略を共創し、将来のJAXAの宇宙探査ミッションと企業等の宇宙事業化の双方の創出を目指した共同研究を実施します。この研究では、地上の民間等の技術の応用を基本とし、探査に革新を巻き起こすとともに、我が国の産業界等による産業競争力の強化を狙ったゲームチェンジ技術の創出にチャレンジしてまいります。対象とする研究については、月探査活動の将来像(次世代探査コンセプト)を民間企業・大学の皆様と一緒に具体化し、出口を見据えて実施してまいります。「Moon to Mars Innovation」では、これらの取り組みを通じた究極的なアウトカムとして、「Space Dual Utilization」=“JAXAの将来的な宇宙探査ミッション×産業界による宇宙事業化”の両輪成果の創出を目指して取り組みます。

Moon to Mars Innovationについて
 

研究対象領域

月から火星への段階的発展を目指す
「Moon to Mars Innovation」
次世代エネルギー(パワーノード&グリッド)
  • 月面上のユーザーへの電力供給サービスを提供することを目的
  • 小規模・近距離から、将来の月面インフラへの発電、蓄電、送配電サービスの提供へ規模と範囲の拡張を目指す
次世代モビリティ
  • 月面上のモビリティシステムとして、移動・運搬サービスを提供することを目的
  • 小型・少数・近距離のモビリティシステムによる探査(調査、観測等)から、将来の月面上の物資と人の輸送に繋がるようなサービス拡張を目指す

アセンブリ&マニュファクチャリング
  • 月周回、月面における製造、組立、生産サービスを提供することを目的
  • 地球近傍での軌道上製造実証から、月周回、そして将来的には月面資源をも活用した製造、組立、生産サービスの提供を目指す
ハビテーション(衣食住)
  • 月面上での有人滞在を可能とするサービス提供を目的
  • ISSにおける実証や月面の環境把握等を通じ、将来の有人長期滞在を可能とする総合的な衣食住サービスの提供を目指す

共同研究の進め方

応募いただいた研究提案(RFP)は、JAXA(外部有識者、技術専門家含む)による審査を経て、ハブ長が採択を決定。JAXA と提案者により役割分担や研究内容の調整を行い、研究実施計画を作成します。
Moon to Mars Innovationの研究制度におけるRFI募集内容および制度詳細についてはこちらをご覧ください。

共同研究の進め方
 

知的財産活用制度

JAXAでは知的財産ポリシーの下、産業振興のために産業界と連携し、知的財産を効果的・効率的に活用することにより社会実装し、豊かな社会を実現することに貢献するため、制度を構築しております。特に、宇宙探査イノベーションハブにおける知的財産の取扱方針は、優れた研究者や多様な企業の参加促進の成否を決める重要な要素となりうるとの認識のもと、2015年に新たな知財制度が制定されました。現在は、オープンイノベーションの取組みを促進するため、JAXAが実施する共同研究における知的財産権の活用制度として、共同研究にて生じた共有の知的財産権については、JAXA分の出願等維持費を負担していただくこと等を条件として自己実施の際の実施料を免除することが出来るなどが規定されています。

クロスアポイントメント制度

クロスアポイントメント制度は、国内外の研究者等の受入れを促進するため、所属機関に縛られることなく研究者等が活躍できることを目指した制度です。研究者が企業・大学・研究機関等(出向元)とJAXA(出向先)の双方で雇用されつつ、それぞれの機関の役割に応じて研究開発業務に従事することができます。JAXAでは、2015年3月にクロスアポイントメント制度による職員受入制度が整備され、宇宙探査イノベーションハブでも制度を利用した職員を受け入れています

JAXA人材育成実施方針

関連情報