宇宙探査イノベーションハブの共同研究成果
~世界最高クラスの小型高効率モータ開発に成功~
~世界最高クラスの小型高効率モータ開発に成功~
平成31年2月7日
国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構
宇宙探査イノベーションハブ
新明和工業株式会社
大分大学
日本文理大学
茨城大学
静岡大学
国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(以下、JAXA)宇宙探査イノベーションハブでは、地上における事業化と宇宙応用についてそれぞれ共同研究先とJAXAが分担する研究開発を推進してきました。 このたびその成果として、小型で高効率な、世界最高クラスのモータを開発しましたのでお知らせいたします。
開発したモータの特徴は以下のとおりです。- 質量が25g、出力50Wで連続運転が可能
- 低速回転から高速回転、低出力から高出力の広範囲に亘って80%以上
- 毎分15,000回転以上の高速回転では広範囲に亘って85%以上の効率を達成し
- 発熱が極めて少ない
のが特徴で、これは世界最高クラスの小型モータです。
宇宙利用においては
真空状態の月表面や大気が薄い火星表面においては対流による放熱はほとんど期待できないため、高効率で発熱が少ないモータは宇宙探査用機器に搭載するモータとして非常に重要です。
地上での事業化としては
モータ質量が航続時間に直結するドローン、ロボットの関節、温度変化を避けたい精密計測器の駆動などの用途などが考えられます。
この成果は、JAXA、新明和工業株式会社、大分大学、日本文理大学、茨城大学、静岡大学で実施した共同研究によるものです。共同研究において開発した小型高効率モータは、吉川工業株式会社(北九州市)が、ベクトル磁気特性技術研究所および日本金属株式会社と開発・量産化した高速高効率コアを採用し、その特性を十分に引き出す設計・解析技術、性能測定・評価技術、およびそれらの技術を総合した設計・組立技術により製作されました。
さらに詳細な技術情報は、2019年5月22日(水)から24日(金)に東京工業大学すずかけ台キャンパスすずかけホールにおいて開催される「電磁力関連のダイナミクスシンポジウムSEAD31」のオーガナイズドセッションでも発表する予定です。
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