チャレンジ型の実施について

2025年3月13日
国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構
宇宙探査イノベーションハブ

宇宙探査イノベーションハブが新たに開始する研究制度 「Moon to Mars Innovation」では、システム/要素レベルの技術提案として、システム型及びゲームチェンジ型を設定しておりました。それらに加えて、次回の研究提案募集(RFP)からは新たにチャレンジ型の研究を設定致します。

本研究は、従来の枠組みに捉われない「新しい研究」提案を募集し、将来の宇宙探査および新産業の創出につながる挑戦的な研究を推進することを目的としています。提案段階で具体的な計画や成果予測が成熟段階に至っていなくとも、提案された技術や研究が実現した際に、新たな技術分野や市場を創成す可能性があると評価されるものを優先的に支持します。これにより、既存の枠にとらわれず、新しい技術や産業の創造を目指します。

「挑戦すること」や「新しく試みること」に価値を置き、提案段階で具体的な計画がなくとも、提案者のビジョンや創意工夫を尊重し、実現可能性を高めるための支援を行います。特に、実現した際の価値創出や技術分野・市場の拡張性を重視し、未来志向の提案を積極的にサポートします。

探査シナリオを始めとするJAXAやその他宇宙事業における要望について提案者との認識を深め、共有を図りながら、提案者の柔軟な発想や挑戦意欲を最大限に尊重します。提案は基礎研究・応用研究・実証研究の各段階に応じて幅広く歓迎し、技術領域における重み付けについても柔軟に対応します。事業分野や技術裾野の拡大に努め、提案者と共に新たな可能性を開拓していきます。

提案を通じて得られた新たな知見やL&L(学びと共有:Lessons & Learn)を次の挑戦者へ継承するため、原因分析や成果の振り返りをJAXA側と提案者が協力して行います。 提案者には成果報告の責務が求められますが、「挑戦そのものの価値」を共に評価し、上手く行かなかった場合でも新たな気づきや学びを次に生かせるよう伴走支援に努めます。

参考までに、宇宙探査ハブにおけるMoon To Mars Innovation実現のための重点 4 分野「エネルギー」「モビリティ」 「アセンブリ・マ二ュファクチャリング」「ハビテーション」と 月面の科学・火星探査における探査技術事例「日本の国際宇宙探査シナリオ(案) 2021」をそれぞれご参照ください。

研究目標

  • 各領域の目標のいずれかを実現するため、または、提案者が独自に設定する将来の宇宙探査に向けた目標を実現するための自由な発想に基づく挑戦的な研究を募集します。
  • 提案者の想いを尊重し、自由で柔軟な発想を大切にします。共に未来をきり開くパートナーとして、挑戦を後押しする環境を提供します。

評価基準

  • 提案の革新性および挑戦性
  • 新たな技術分野や市場創出の期待値
  • 挑戦を通じて得られる知見の共有・継承の有用性

研究資金/期間

  • 総額3百万円以下/最長12か月