2021年度 宇宙探査オープンイノベーションフォーラム

本イベントは終了しました。ご参加頂きました方々へはお礼申し上げます。
動画を公開しました
アンケートが入力できなかった方はこちらよりご記入頂けます。
当日の質問に対する回答を掲載致しました。


2022年2月14日(更新日)
国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構
宇宙探査イノベーションハブ

2名の日本人宇宙飛行士の活躍、企業による民間人だけの宇宙旅行、複数の民間人の国際宇宙ステーション(ISS)滞在、そして13年ぶりの日本人宇宙飛行士募集など、2021年は宇宙が一般の方々へ大きく開かれました。
今回の宇宙探査オープンイノベーションフォーラムでは更にその先、2030年、40年代の宇宙探査ミッションへ貢献するような技術領域へ寄与していくことを目指し、将来に必要となるであろうと考えられる技術の紹介をするとともに、次の研究提案募集(RFP)に求めるものについて発表いたします。
また今回は、現在宇宙探査イノベーションハブで行われている研究テーマのポスターセッションをweb上で行っております。下記URLよりアクセスが可能です。
https://confit.atlas.jp/guide/event/ihubtansa2021/session/P-1/category
皆様からのコメントやいいね等のレスポンスをぜひお待ちしています。

開催概要

スケジュール

  • 日時:2022年1月21日(金曜日)開催時間:13:00~17:15(予定)
  • 開催方法:Zoom(事前登録制)
  • 定員:500名 ※定員になり次第締め切らせて頂きます。
  • 無料

動画

講演の様子を配信しています。ぜひご覧ください。

ポスターセッションについて

現在探査ハブで行われている共同研究テーマのポスター37枚をオンラインで公開しております。また今回成果報告して頂く、竹中工務店と浜松ホトニクス、さらに革新的将来宇宙輸送プログラムのご紹介もしています。
いいねやコメント、質問をアカウント登録すれば書き込んで頂くことが可能です。公開は2月28日まで行っています。

ポスターの検索は企業名または、ポスターID または 研究課題名のどれかで検索できます。

プログラム

プログラムは予告なく変更となる場合があります

時間 プログラム 発表者
 
13:00 開会挨拶 船木 一幸(JAXA 宇宙探査イノベーションハブ ハブ長)
13:00 これまでの歩みと これからの探査ハブについて 船木 一幸(JAXA 宇宙探査イノベーションハブ ハブ長)
13:17

基調講演

「月面産業ビジョン」と民間主導の新たな産業づくり
角南 篤(政策研究大学院大学 学長特別補佐)
13:47 宇宙探査イノベーションハブ参加のご案内<第8回研究提案募集(RFP8)> 坂下 哲也(JAXA 宇宙探査イノベーションハブ 副ハブ長)
休憩(14:07~14:30) ポスターセッションコアタイム
14:30

講演

将来輸送系の取り組みの紹介
沖田 耕一(JAXA 研究開発部門第四研究 ユニット長)
14:45

成果報告①

国際宇宙ステーションにおける袋型培養槽を用いたレタス栽培の実証的研究

成果報告②

超高感度二次元同時距離計測センサの開発

成果報告①

株式会社竹中工務店 関 光雄(技術研究所 未来・先端研究部 高度空間制御グループ グループ長)

成果報告②

浜松ホトニクス株式会社 中村 重幸(浜松ホトニクス株式会社 固体事業部 固体設計部 部長)
15:15

講演

宇宙資源の活用で期待される新たな科学

宮本英昭(東京大学大学院 教授)

月面科学プログラムの推進戦略~本格的な月面活動を見据えた工学実証~

森 治(JAXA 宇宙飛翔工学研究系 助教)

日本の戦略的火星探査の概要

臼井 寛裕(JAXA 太陽系科学研究系 教授)
休憩(16:00~16:20) ポスターセッションコアタイム
16:20

パネルディスカッション

宇宙探査がもたらす未来社会

モデレーター

稲富 裕光(JAXA 学際科学研究系 教授)

パネラー

宮本 英昭(東京大学大学院 教授)
森 治(JAXA 宇宙飛翔工学研究系 助教)
秋元 茂(ミサワホーム株式会社 技術部 担当部長/第51次南極地域観測隊 越冬隊 隊員)
17:10 閉会挨拶 佐々木 宏(JAXA 理事)

質疑応答

  • 2月21日に開催されたオープンイノベーションフォーラム(オンライン)での質疑内容を掲載しております。

質問内容 回答者 回答内容
1 月面3科学に向けた2020年代の技術実証の無人ミッション案をご提案されておりますが, 現在2022年であり,SLIMやLUPEXなどすでに予定されているJAXAの他の計画(月面探査含む)も いくつか進んでいます。予算獲得も含めた上で,2020年代に成果を上げるところまで間に合うのでしょうか。 厳しい質問で恐縮ですが,応援しておりますので,どのような見通しなのかを伺えたらとお思います。 宜しくお願い致します。 森 治(JAXA 宇宙飛翔工学研究系 助教) 応援していただき,大変ありがとうございます。 今回は月面3科学に特化したプログラムとして複数のミッション案を提案しましたが、 これらは別のミッションと共同で実施することも可能です。 (ただ、SLIMについては,すでに開発が進行しているため、共同ミッションを 模索するよりはSLIMの成果をより発展させるような技術実証を検討する方が良い と考えています) 他のミッションと共同で実施する場合でも月面3科学や将来の本格的な月面活動 のために「やるべきことはきちんとやる」という方針は維持したいと思います。 予算やスケジュールなど課題は多くありますが,これらをクリアできるような 「魅力的なミッション」を提案することが第一にやるべきことだと考えています。 (なお,世界の現状をみると、2020年代に月面活動に関する技術獲得ができなければ、 2030年代以降,もはや世界で勝負することは困難な状況にある、という認識のもと、 自戒をこめて「2020年代」としました)
2 「月面科学プログラムの推進戦略~本格的な月面活動を見据えた工学実証~」では 輸送技術の中で「スロットリング用電動ポンプ」、「各種国産バルブ」が必要になるということでしたので具体的ニーズをうかがうことは可能でしょうか? 森 治(JAXA 宇宙飛翔工学研究系 助教) 「スロットリング用電動ポンプ」のニーズ 大規模な月面着陸のためにはエンジンの最大推力を現状の500Nから1.7kN,6kN のように増強し、かつ、エンジンの推力を調整できるようにする必要があります。 推力は一般に推薬バルブをON/OFFすることで調整可能ですが、電動ポンプで 推薬の流量を調整すれば、よりきめ細かく制御できるようになります。 また、電動ポンプを用いることで推薬を押し出すための調圧系が不要となり、 エンジン全体を簡素化し、高信頼性を向上できるというメリットもあります。
「各種国産バルブ」のニーズ 一般にエンジンには、推薬弁、調圧弁、遮断弁、逆止弁、注排弁など多数のバルブが 使われていますが、上記の大推力に対応した、大流量バルブについては、 輸入品でも一般的に出回っておらず,入手性が極めて悪いものとなっています。 また、輸入品バルブでは、輸出情報管理の観点で、詳細な情報が開示されないことが多く、 特にリークなどのトラブル発生時に原因究明が困難になります。 そのため、入手性が及び信頼性が高く、コストを低減した国産バルブが必要となります。
3 特国際宇宙ステーションにおける袋型培養槽を用いたレタス栽培の実証的研究について、 お聞きしておりました限りでは星出飛行士がシリンジで水を試薬に注入して肥料を溶かしてから さらにその溶液をレタスのバッグに注入するという操作をされていたかと思います。 今後、その操作を自動化、さらに肥料と水の入った容器をバッグなどとして一体的に構成、 そのバッグを送液ユニットに簡単に脱着させるようなニーズは有りますでしょうか? (薬剤と輸液のブリスターバッグのようなイメージです) 関 光雄(技術研究所 未来・先端研究部 高度空間制御グループ グループ長) ご質問の件ですが、おっしゃる通り、培養液の粉末を一度バックで溶かして、 栽培するバックにシリンジで注入するシステムとしています。 今回は、作業手順や配管が想定通りの働きをするかの確認のためと、 ペイロード上計量化を図る必要があり、手作業の方法を採用しましたが、 将来的には、ある作物に最適で量産化可能な、ご提案のような自動化が必要になる 時期が来るものと考えます。 なお現時点では、今後当面は、今回の実験の検証フォローやシステム改善検討、 他の作物への展開可能性など、一つづつ課題を解決していく予定です。
4 月面など宇宙では、宇宙線が多いと思いますが、それがノイズになることはありませんか。 中村 重幸(浜松ホトニクス株式会社 固体事業部 固体設計部 部長) 懸念はされますが、放射線に対する感度は低い為、太陽光による背景光雑音に比較すれば、影響はほぼ無いと考えています。
5 放射線耐性に問題があるように思います。 中村 重幸(浜松ホトニクス株式会社 固体事業部 固体設計部 部長) ご放射線に対する劣化特性は評価しており、御指摘のように放射線耐性が良いとは言い難い所です。 遮蔽と運用方法にて、可能な範囲での御使用を御検討戴ければ幸いです。

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