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2023年度 第1回 宇宙探査オープンイノベーションフォーラム(大阪開催)

2023年4月18日(更新日:6月14日)
国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構
宇宙探査イノベーションハブ

本イベントは終了しました。ご参加頂きました方々へはお礼申し上げます。

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動画を公開しました。

アンケートのお願い

アンケートが入力できなかった方はこちらよりご記入頂けます。
今後の改善にに役立ててまいりますので 是非ご理解とご協力を頂きますようお願い申し上げます。

質疑回答

当日の質問に対する回答を掲載致しました。

今後の研究提案募集(RFP)に求めるものや新しい取り組みについてご紹介させていただきます。 皆様のご来場をお待ちしております。

宇宙探査イノベーションハブでは、宇宙探査イノベーションハブでの活動にフィードバックをかけることを目的として、企業(中小企業やベンチャー企業を含む)、 大学、研究機関の関係者等の方々を対象に、 挑戦しようとしている課題と企業や大学の研究活動とのマッチングを探るための意見交換を「宇宙探査オープンイノベーションフォーラム」として定期的に開催しております。

開催概要

※オンライン(ZOOM)・現地参加(ナレッジキャピタル)のハイブリッド開催です。
オンラインと現地参加でそれぞれ事前申し込みのURLは 異なりますので、ご注意ください。

オンライン

  • 日時:2023年5月26日(金曜日)開場時間:12:50 開催時間:13:00~17:07(終了時間は未定)
  • 開催方法:ZOOMウェビナー(事前登録制)
  • 定員:500名(オンライン) ※定員になり次第締め切らせて頂きます。
  • 参加費用:無料
  • オンラインの参加用事前受付フォームはこちらです↓

オンライン参加受付フォーム

現地参加(会場:大阪ナレッジキャピタル)

プログラム

プログラムは予告なく変更となる場合があります

時間 プログラム 発表者
(12:30)開場 ポスターセッションコアタイム
13:00-13:15 開会挨拶・探査ハブ研究への招待 船木 一幸(JAXA 宇宙探査イノベーションハブ ハブ長)
13:15-13:35

基調講演①

JAXAの目指す姿と取り組み
~地球低軌道から月・火星探査へ~
佐々木 宏(JAXA 理事 宇宙探査イノベ―ションハブ、国際宇宙探査センター担当
有人宇宙技術部門長)
13:35-14:05

基調講演②

JAXA 宇宙探査イノベーションハブの成果 〜 地上実装と宇宙実現 〜
國中 均 (JAXA 宇宙科学研究所 所長)
14:05-14:50
(各15分)

成果報告事例

※発表13分、質疑応答2分
  • 水利用効率を高めた屋内型ドライフォグ栽培システムの開発
    (株式会社いけうち、中村牧場合同会社、大阪公立大学)
  • 力制御機能を有した建設機械の研究開発
    (ヤンマーホールディングス株式会社)
  • レーザー加熱による土質材料の有効利用に関する研究
    (公益財団法人レーザー技術総合研究所、大阪大学、株式会社大林組)
  • 三野 航司朗(株式会社いけうち アグロ事業部) 
  • 平松 敏史(ヤンマーホールディングス株式会社 技術本部 中央研究所 システム研究センター ロボティクスグループ) 
  • 藤田 雅之(公益財団法人レーザー技術総合研究所 主席研究員) 
(14:50~15:45)インデクシング発表&ポスターセッション (55分間)
15:45-15:55 宇宙探査イノベーションハブ参加のご案内
~第11回研究提案募集(RFP)に向けて~ 共同研究制度について
大塚 成志(JAXA 宇宙探査イノベーションハブ 参事)
15:55-16:10 宇宙探査イノベーションハブの研究ポートフォリオについて 杉田 寛之(JAXA 宇宙探査イノベーションハブ 副ハブ長)
16:10-16:25

募集テーマ

 「日本の国際宇宙探査シナリオとその先に向けたエネルギーのテーマ」
川崎 治(JAXA 宇宙探査イノベーションハブ 研究領域主幹)
16:25-17:05

パネルディスカッション

「エネルギー技術が広げる宇宙探査の可能性」

モデレータ―

川崎 治(JAXA 宇宙探査イノベーションハブ 研究領域主幹)

パネリスト

  • 竹内 敬治(株式会社NTTデータ経営研究所 社会・環境戦略コンサルティングユニット シニアマネージャー)
  • 石川 正司(関西大学 化学生命工学部 化学・物質工学科 教授/イノベーション創生センター長 電気化学会 フェロー)
  • 曽根 理嗣(JAXA宇宙科学研究所 宇宙機応用工学研究系 准教授)
17:05-17:07 閉会の挨拶 杉田 寛之(JAXA 宇宙探査イノベーションハブ 副ハブ長)
(17:07~)ポスターセッション (20分程度)&情報提供要請(RFI)面談会(現地参加限定)※面談会の受付は終了いたしました。

質疑応答

  • 5月26日に開催されたオープンイノベーションフォーラム(オフライン・オンライン)での質疑内容を掲載しております。

質問内容 回答内容
1 宇宙エレベーターについてはどのように考えていらっしゃいますか? 高強度で軽量な構造材料の実用化が期待されています。詳しくは宇宙エレベーター協会 https://www.jsea.jp/ をご覧ください。
2 作業の無人化にあたって一番の障壁は何になるのでしょうか 1/6G、真空中での造形試験をまだ行っていないので、正直言って、想像が付きません。 地上で実験している際には、砂の目詰まりが度々起きます。 無人の月面で、砂の供給が何らかの目詰まりで止まると、掃除してくれる人がいないので問題になると思います。 他にしいて言えば、レーザー加熱法はかなりの電力を必要とするので、電源周りの冷却で工学的な課題が出てくると予想しています。
3 実際に月面でレーザーを使って建材を製造するとなったときに、その設備は月面に輸送することになると思うのですが、その輸送にあたるコストやリスクはどのようにお考えでしょうか。 電力の部分が大きな売りとなっている。2Lのペットボトルに、対して0.7メガ入れれば良く一回で終わるが、 宇宙飛行士が自転車の空気入れを動かすレベルで電力を使わずに簡単に動かせる。さらに船外の真空を利用することでさらに容易となる。ポンプ自体は0.07メガパスカルという大変小さな圧力で動く。
4 レゴリスレンガを積み重ねて、簡素な建物を建造するのですか? 微小隕石のインパクトを避けるシェルター程度の構造体か月面に敷き詰めて搬送路に使う(細かな粉塵のレゴリスが舞うのを抑える)とかレゴリスを盛って整地した際の土留め材とかが考えられています。 レゴリスレンガ同士をレーザーで接合する実験を今後進めて、壁としての強度を評価したいと考えています。用途に関しては、大林組がより具体的に検討を進めています。
5 深宇宙への有人探査に於いて
1.宇宙放射線の影響から乗員を防御する手段についての今迄の検討について
2.サイズ10センチメートル以下のスペースデブリ、隕石衝突対策について
3.将来に向けた化学燃料ロケットと電気ロケットの欠点を補う高推進力で高比推力で燃焼時間も長いロケットの健闘について
何かお考えがあるか否かお伺いします。
1.
宇宙放射線には、太陽起源のものと、銀河起源があります。前者は、太陽フレアが発生すると急増します。宇宙空間に人間が長期滞在するのは、放射線被曝の観点で「数年間」が限度です。月や火星の地下に潜れば、さらに長期間、被曝を予防できます。火星には残留磁場があり、これを利用する方法が考えられます。 以下のような研究をしています。 https://doi.org/10.2187/bss.32.1
2.
衛星へのスペースデブリ/隕石衝突対策という質問でしょうか?
ISSの先頭に配置されている希望モジュールには、スペースデブリ/隕石衝突対策に対応できるダンパーが設けられています。 宇宙研は欧州宇宙機関ESAと共同で、彗星に突入する探査計画Comet Interceptorを進めていますが、ここにも「スペースデブリ/隕石衝突対策に対応できるダンパー」を想定しています。

3. 化学と電気を超えるシステムは、
1)ラジオアイソトープ電源、
2)核分裂エンジンとか、
3)核融合システム、さらには
4)対消滅反応電源
というものがあります。1番から順番に実現したいと標榜し、活動しています。
6 植物の光合成に於いて2体積の水を使って1体積の水を返しますが、全体として1体積の水を消費します。地球からの物資補給が効かない深宇宙に長期間滞在する際には地球から持ち寄る資源を100%に近く再利用出来ることが要であると感じますが、宇宙で植物を栽培する際に消費された水を深宇宙にてどの様に補充するかなどのお考えがあればお願いいたします。 当研究は植物栽培時に必要な水を減らすものなので再利用については他の研究に任せることになります。植物を栽培したときに消費する水については主に以下の2通りが考えられます。
1つ目はご質問の通り、植物が取り込むことによる消費です。植物が取り込んだ水は可食部であれば人に移動し、その他の部位は残渣として余ります。人に移動した水は排泄物及び呼気や汗によって外に放出されます。
2つ目は植物の蒸散によって大気中に放出されます。なので、栽培に利用した水は最終的におおよそ次の3つの状態になります。 1.水蒸気
2.植物残渣
3.ヒトの排泄物
これらをいかに再利用するかが宇宙での持続可能な生活には必要と考えられます。

1.水蒸気は除湿によって空気中の過剰な水を回収します。
2.植物残渣は微生物によって分解し、肥料とすることで次の植物生産に役立てます。
3.人の排泄物はろ過することなどによって水を回収し、再利用します。こういった再利用の方法と当研究の水の消費を減らす技術が合わさることで宇宙での長期滞在が可能になると考えます。
7 エネルギー関係に限らないのですが、これまで探査ハブで採用されたテーマ、課題でも、さらに進んだもの、あるいは別の切り口からの開発提案については、新たに採用される可能性はいかがでしょうか? これまでに実施している研究分野のものについても、目的、用途やフェーズが異なる研究課題を募集する可能性がございますので、解決すべき課題をお持ちのテーマがありましたら情報提供をご検討いただければ幸いです。
8 最終的に人が住むことになった場合に安全性、機械などが壊れないようにすること以外に、安全性や医学的なところからのアプローチもありますか? 安全性の技術というのはいろんな課題であるのは間違いないと思っています。医学的な部分につきましてはなかなか難しいところがあります。 JAXAではなかなかやりきれないところもあるのでそこは医学の専門家を交えて丁寧に考えていきたいと思っており、 今我々としてもどう進めていくか検討しているところです。また安全性の技術に関しては、 やはり我々としてのセーフティーミッションアシュアランスの活動をしており非常にシステムの大きな検討が必要のため難しいのですが、 一方で対放射線などの技術については宇宙探査イノベーションハブでの活動の対象にしているため、そういう形で考えていきたいと思っております。(口頭での回答)
9 植物系を観る際、よくマルチスペクトルカメラや場合によってはハイパースペクトルカメラみたいなのを観ることが多いですが、今回それを選ばなかった理由って何ですか。もしくはそれとも今後、別の野菜をやるときにはそういうの使う予定はありますか(水利用効率を高めた屋内型ドライフォグ栽培システムの開発によせられた質問) どこでも使えるようにするということは、ある程度安価なカメラを使って情報を読み取るっていうことができないと普及させるという点では難しいと考えています。その点から熱画像カメラと可視画像カメラのみを用いて 今回は試験をしております。(口頭での回答)
10 AIという仕組み上、情報の積み重ねが必要かと思います。地球上でそのノウハウをまず収集されているのかと思うんですけれども、月でもし活用されるときにこの地球と月のギャップ的なものが発生することが想定されるかと思います。それを埋める期間はどれくらいを見積もっていますか。(水利用効率を高めた屋内型ドライフォグ栽培システムの開発によせられた質問) 月と地球の環境の違いはあると思いますが、今回AIに読み取らせている植物の反応は環境が変わっても水が足りなければしおれるといった点は同じものだと考えています。ですので、 地球上で様々な温度変化などを振った植物の応答をしっかりと学習させておけば月に持っていってもそのまま使用できるのではと考えて試験しております。(口頭での回答)
11 圧縮強度だけを見ると月面で使うのであれば重力が6分の1しかないので100ニュートンもいらないのではと思いました。コンクリートで一般的なレンガぐらいのサイズを作ろうとした時にだいたいどれぐらいで一個作れるのでしょうか(レーザー加熱による土質材料の有効利用に関する研究によせられた質問) 現状では3~4時間かかります。なぜ制限されているかというと、粉の供給量です。市販の3Dプリンターですので非常に精密な場所を作るのに設計されていましいます。今300Wあるはい、レーザーパワー300Wでちょっと小さめになっている。スポット系も4ミリいらない。それでパワーを1キロワットで砂の供給3倍でツービーム化すると20倍ということで大体ブロック20×10×5センチで1時間。ただしこれを25メートル25メートルに敷き詰めると30,000個いるということで3.4年かかる。5000倍はどうだということでパワーを10キロワットにして砂の供給を15倍の10台を並べると5000倍ですから、1分間に5個できる。25メートル四方敷き詰めると4日間になる。ただし産業用としては必要とされないため専用に装置を設計して実証する。また、6分の1Gの真空中で本当に同じ現象が起きるかどうか、真空ポンプで引いて簡単に実験できますが、6分の1Gは難しいと思います。
搬送にアルゴンガスを使っていますが、月面で使ったらどうか、真空中でできるようにスクリューみたいな機械的搬送する方法をシミュレーションしており、できるのではないかと考えています。(口頭での回答)
13 実際に月面でレーザーを使って建材を製造するとなった時に、その設備は月面に輸送することになると思うのですが。その輸送にあたるコストやリスクはどのようにお考えでしょうか?(レーザー加熱による土質材料の有効利用に関する研究によせられた質問) それは地球から持っていくしかないというふうに思っています。だいたい、電力供給が1メガワットぐらい必要となります。 5日間で作ろうと思うと、電力をどう供給するか、太陽電池を使うのか、あるいは我々としてはこういった月面の光エネルギーネットワークという太陽の光を集光してそれをレーザーに変換するとか、 あるいは赤道上でそういった光を集めてリレーサテライトを使い、光はあのアルミのミラーで反射できます。アルミホイルで反射はできます。 一回上に上げてやれば、赤道から極地まで動線で電気を運ぶよりは光で飛ばした方が非常に効率はいいのかなというふうに思います。 電力を持っていくにしては今の装置で一個あたり、先ほどお見せした。市販の3Dプリンターだいたい2トンぐらいだと思います。 ほとんどはステージ駆動部分ですので、今ロボットアームで同じことができないかというのを実証しているところです。(口頭での回答)
14 科学探査、それから先に有人の月面基地のような話があってさらには経済的な効用も考慮した商業利用みたいな進み方があると思いますが、この中で選択するエネルギー源、あるいはそのエネルギーのマネジメント技術、継続して延長していくのか、より規模が大きくなって経済性を考慮するときに違う選択肢が必要なのか、その辺はどんなふうにお考えでしょうか?(日本の国際宇宙探査シナリオとその先に向けたエネルギーのテーマによせられた質問) エネルギーと一口に言っても、いろんなものございまして、じゃあそれがどういう使われ方をするのかというのに応じて 最適なエネルギー源と供給の仕方、使い方、利用変換の仕方っていうのがあると思います。そうすることを考えますと、やはりシステムがどの程度の規模になるかということで、 効率的に全体をマネジメントしていくのもまた違った姿があるのかなと考えております。ですから今シナリオに沿ってこれから探査が具体化していくと思いますけれども、あるモデルケースが設定されたらそこで1つのマネジメントシステムがあり、 さらに活動領域が広がったらそれをアップデートしていくのか、それともまたまたイノベーティブな新たなちょっとガラッと変わったものを用意するのか、そこはまた考え方によって変わってくるとは考えております。(口頭での回答)

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2023年度宇宙探査オープンイノベーションフォーラム(大阪開催)展示ポスター

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